2015/08/06

Charles D. O’Malley / J.B. de C.M. Sanders “LEONARDO ON THE HUMAN BODY” (1983)


Charles D. O’Malley / J.B. de C.M. Sanders “LEONARDO ON THE HUMAN BODY” 506pp, Dover, New York, 1983

スタンフォード大学教授Charles Donald O’Malley(1907-1970)とカリフォルニア大学解剖学教授John Bertnard de Cusance Morant Sanders(1903-1991)による“LEONARDO ON THE HUMAN BODY”。両者は同じくDover PublicationsよりVesaliusの図版をまとめた書籍を出版している。O’Malleyは前著の出版当時カリフォルニア大学の医史学の教授であった。
 本書はLeonardoの解剖手稿をまとめて解説を加えたものである。Leonardoの手稿をまとめた書籍は幾つかあるが、本書が入手しやすいものの一つであろう。骨格、筋、比較解剖学、心臓血管系、神経系、呼吸器系、消化器系、尿生殖器系、発生学の項目に分けて紹介している。
 Leonardoの手稿は出版物ではなく後世の影響がどれだけのものか不明とされるが、ドイツの画家Arbrecht Dürer(1471-1528)が模写したことが知られている。以前紹介したDürerが模写した図は、ウィンザー手稿からのもので、Straussは腱としていた腕神経叢は、本書の解説では腕神経叢、上肢周辺の神経となっている。両者の図を比較すると、Dürerのものは輪郭を追っただけで、Leonardoが追った局所と局所のつながりが失われている。
(ペーパーバック版、筆者蔵)

O’Malley: http://texts.cdlib.org/view?docId=hb6h4nb3q7&doc.view=frames&chunk.id=div00032&toc.depth=1&toc.id=

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